2025年2月22日に開催しましたニコラ・ワインセミナーのテーマは
『サンジュリアン』
サジュリアンは、フランスのボルドー地方メドック地区にあり、 ポイヤックの南に位置する村です。
ガローヌ川から流れた何万年にわたって作られた細かい粘土の土壌質で、 渋みが柔らかく、香りも良いのが特徴。
面積は約 910 ヘクタールと比較的小規模ですが、 格付け1級に迫るシャトーが多数存在し、安定感を誇る堅実な銘醸地です。
サンジュリアンに注目した今回。
なかでも赤ワインを4本ご用意し、同じ村であってもそれぞれに特徴がある 赤ワインの違いを説明しながら料理とのペアリングをお楽しみいただきました。

前回反響いただいたスワリングを、今回もレクチャーしました。
上手にスワリングすると香りが立ち、 ワインの中に酸素も入って柔らかくなり、渋みも柔らかくなります。
ただし、回しすぎると香り逃げてしまうので、 ある一定の、もう大丈夫だと思ったら、今度は香りを戻します。
スワリングすると プロペラのように香りが上がります。
香りが仕上がったと思ったら、今度は指を緩め、 グラスの動く方向とワインの動きを変えることで香りが沈みます。 この“逆スワリング”が大切です。
ワインのプロ(ニコラはもちろん)は、こうして上手に、 目立たないようにスワリングして、ワインを美味しく頂いているそうです。
あなたもぜひ練習してみてください!

今回皆様と共有しましたワイン
【泡①シャンパーニュ・アクセル・ド・ヴァロン・ブリュット  
/Champagne axelle de vallon Brut
エレガントで多用途に使えるシャンパン。
ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエの絶妙なプレンドにより、力強さと繊細さのバランスが取れています。
淡い黄金色で、細かく持続性のある泡が特徴的です。  
【お勧めのペアリング】
シーフードや軽い肉料理、チ ーズ

【白】 グラン・ベローボルドー・ブラン 2023
/Grand Bellot Bordeaux Blanc 2023

伝統的なボルドーの白ワイン造りの技術と現代的なアプローチを融合させた 高品質なワインとして知られています。
2023は、ボルドーの伝統的な白ワインの魅力であるフレッシュさと エレガンスを手軽に楽しめる一本です。
ドライ(辛口)で、軽やかかつバランスの取れた味わいが特徴。
8~10℃冷やしてお楽しみいただくことで、その爽やかさが一層引き立ちます。
【お勧めのペアリング】
生牡蠣やホタテのカルパッチョ、エビのグリルにレモンを絞ってシンプルに、スズキのムニエル

【赤】
シャトー・ラグランジュ2021
/CH, Lagrange 2021

豊かな香りと味わいで、和洋問わず多彩な料理と合わせやすいです。
2021 年は冷涼な年であったこのヴィンテージの特性を反映しつつ、シャトーのテロワールと技術が見事に調和したワインです。
フレッシュでエレガントなスタイルが特徴で、若いうちから楽しめますが、5~15 年以上の熟成でさらに魅力が開花します。
豊かな果実味、しっかりしたタンニン、洗練された構造は、さまざまな料理と素晴らしい相性を示します。
【お勧めのペアリング】
和風ソースで仕上げたローストビーフ、鴨のグリル(オレンジソース)、牛ヒレ肉のステーキ(赤ワインソース)

④ル・プティ・リオン・デュ・マルキ・ド・ラス・カーズ 2020
/Le petit Lion du Maequis de Las Cases 2020

果実味と酸味のバランスが良く、フィニッシュには赤い果実と ほのかなミ ネラル感が残ります。
5~20 年の熟成が可能なポテンシャルを持ちながら、数年後からでも楽しめる柔軟性があります。
2020 年ヴィンテージは、力強さとエレガンスが共存し、サン・ジュリアンらしい洗練されたスタイルを表現しています。 
【お勧めのペアリング】
ローストビーフまたは牛肉のグリル、鴨のコンフィ、ジビエ料理

⑤シャトー・タルボー 2020
/CH,Talbot 2020

1855 年のメドック格付けで認められたこのシャトーは、110 ヘクタールの広大なブドウ畑を持ち、サン・ジュリアンの典型的なスタイルであるエレガンスと力強さを兼ね備えたワインを生産しています。
2020 年は、気候条件が理想的だった年で、品質の高さが際立つ1本として評価されています。
力強くも洗練された味わいは、様々な料理と素晴らしい相性を見せます。
また 5~20 年以上の熟成が可能なポテンシャルを持ち、 若いうちは果実味が際立ち、熟成とともに複雑なブーケが開花します。  

【お勧めのペアリング】
牛肉の赤ワイン煮込み 、 鴨のローストオレンジソ ース

⑥クロ・デュ・マルキ 2003
/Clos du Marquis 2003
のブレンドは、サン・ジュリアンの特徴である力強さと エレガンスの調和を表現しています。
2023 年は、ポルドー地方の温暖で安定した夏と適度な降雨だった天候を反映し、優れたバランスと濃縮感を持つワインに仕上がっています。
若い段階では、カシス、ブラックベリー、ミュール(黒スグリ)などの 黒系果実が際立ちます。
樽熟成によるバニラ、 トースト、スパイス(黒胡椒やシナモン)のニュアンスが加わり、複雑さが増します。
時間が経つにつれ、杉やタバコ、鉱物的な香りが現れることが期待されます。 
【お勧めのペアリング】
すき焼き、鴨のロースト味噌ソース、熟成チーズ、チョコレートデザート

コース料理メニューのご紹介
◎海老、菜の花、 赤玉葱のマリネ

◎トラフグと根セロリ 不知火(しらぬい)のサラダ仕立て
◎甘鯛と帆立貝柱のキャベツ包み 博多和牛と黒米 うるいのリゾット
◎燻製したイベリコ豚のロースト 白インゲン豆の煮込み
◎フォンダンショコラ 凝縮ミルクのアイス/コーヒー