2月のテーマ   Le Pinot Noir
『ピノ・ノワールから知る ブルゴーニュVSオーストリア』

ピノ・ノワールはワイン造りにおいて世界に名だたるブドウ品種です。
水はけの良い石灰質土壌が好まれ、 病害や気検変動に弱いため繊細で栽培が難しく、 しばしば「気まぐれな品種」とも称されます。 果皮が薄くワインの色調はカベルネ・ソーヴィニヨンやシラーなどに 比べて淡く明るいルビー色。渋みの少ないシルキーなタンニンと、 長期熟成を可能にする美しい酸味が生まれます。

ピノ・ノワールは今日、世界の多くのワイン産地で栽培され
それぞれの地で個性を出しています。
◎仏シャンパーニュ、アルザス、ロワール渓谷
◎独・オーストリア
◎ニューワールド:ニュージーランド(セントラル・オタゴ、マールボロ)、アメリカ(オレゴン、カリフォルニア沿岸部)、オーストラリア(タスマニア、ヤラ・ヴァレー)、チリ(カサブランカ・ヴァレー)、南アフリカ(ヘメル・アン・アード)


ピノ・ノワールの魅力はその多様性です。
温暖な気候やエントリーレベルでは軽やかで果実味豊かに、
冷涼で偉大なテロワールでは深みがあり構築的、
ミネラル豊かで知的なワインになります。

さて、今回のセミナーでは、
仏ブルゴーニュとオーストリアの比較をしました。
地理も文化も異なるワイン産地ですが、気候や土壌に共通点があり、
とりわけ生産者は共に、テロワールを尊重する農法を重視しています。

ブルゴーニュの伝統に影響を受けたオーストリアは、
その真正性を保ちながら独自のアイデンティティを確立しました。
ブルゴーニュワインの価格が高騰する中、
オーストリアワインはお手頃で
極めて高品質なピノ・ノワールを提供しています。
実際に味わってみれば、
ピノ・ノワールがブルゴーニュだけの特権ではないこと、
そして他のヨーロッパのテロワールも注目されるべきであることがわかります。

【泡】
クロスターゼクト・ブリュット-シュティフト・クロスターノイブルク
 (ウィーン、オーストリア)
シャンパーニュと同様、伝統的な瓶内二次発酵と
少なくとも9ヶ月の設との熟成を経て造られる
この辛口(ブリュット)のスパークリングワインは、
フレッシュさと生き生きとした酸味、
そしてきめ細かい泡が口の中をリセットし、
アペリティフとして食欲を刺激します。

【白】
② ジャン・フルニエブルゴーニュ・アリゴテシャン・フォレヴィエイユ・ヴィーニュ2023
(ブルゴーニュ、フランス)

長らくシャルドネの影に隠れてきましたが
熱意ある生産者のおかげで、注目され始めたアリゴテです。
アリゴテ特有のフレッシュな香りで、
口に含むと、特有の生き生きとしたクリスピーな酸味が感じられ、
柑橘類、白い果肉の果実の風味、
そして塩味を感じるフィニッシュ。
フレッシュで飲み心地が良く、魚介類やアペリティフに最適です。

ピノ・ノワール クラシック ヴァイングートマブート
(クレムスタール、オーストリア)
香りはフレッシュな赤い果実(イチゴ、ラズベリーなど)が広がり、
スミレやバラのフローラルなノート、
そして甘いスパイス(パニラ、クローブ)のタッチがあります。
口当たりはフレッシュでしなやか。
シルキーで溶け込んだタンニン、爽やかな酸味、
ミディアムなテクスチャーが特徴です。
フルーティーでエレガントなフィニッシュ、
ニューワールドのピノを思わせる、グルマンでフルーティーな、
非常に飲み心地の良いピノ・ノワールです。

【赤】
④ アルマン ジョフロワ ブルゴーニュルージュ22
(ブルゴーニュ、フランス)
香りは典型的なブルゴーニュのスタイルで、
グリオットチェリー(さくらんぼ)、ラズベリー、カシスに加え、
湿った土、下草、そしてフローラル(牡丹)のタッチがあります。
口に含むとフレッシュでエレガント、
ライトからミディアムの構成で、
キメ細かくシルキーなダンニン、美しい酸味があり、
スパイシーでわずかにスモーキーな余韻が続きます。
ブルゴーニュ産ピノ・ノワールの古典的な表現です。

ピノ・ノワール グンポルツキルヒェン アルテレーベン2022
(テルメンレギオン、オーストリア)
この「アルテ・レーベン(古木)」ピノ・ノワールは、
歴史的に白ワインで有名なゲンポルツキルヒェン村産ですが、
理想的な石灰質と砂利質の土壌で、
今日では非常に商品質なピノ・ノワールを生み出しています。
香りは驚くほど複雑で、
熱した赤い果実(ブラックチェリー、ラズベリー)、
スパイシーなノート(黒胡椒、クロープ)、湿った土、
キノコ、そして際立ったミネラル感(石灰)があります。
口に含むと、しっかりとした骨格がありながらも
タンニンはシルキー。
冷涼気候特有の生き生きとした酸味があり、
余韻は印象的な長さです。
偉大なブルゴーニュワインに匹敵する、
エレガントで深みのあるピノ・ノワールです。

 ビヤール ゴネ ブルゴーニュ ピノノワール
(ブルゴーニュ、フランス)
家族経営で約6ヘクタールの小規模なドメーヌで、
リュット・レゾネ(減農薬農法)を実践し、
ブルゴーニュのテロワールを尊重した真正なワインを生産しています。
ブルゴーニュ産ピノ・ノワールらしい、
明るく輝きのある淡いルビー色。香りは繊細でピュア。
口に含むとライトからミディアムボディで、
非常にフレッシュでクリスピー、
キメ細かくベルベットのようなタンニン、
生き生きとした酸味があり、
赤い果実と甘いスパイスのアクセントを持つピュアなフィニッシュ。
「教科書通り」のブルゴーニュ・ピノ・ノワールであり、
飲み心地の良さ、そしてコート・ド・ボーヌの
石灰質テロワールの真正な表現を備えています。

コース料理メニューのご紹介

◎ ホタルイカとうるいのマリネ 新玉葱のムース

◎ サワラの炙りとブラッドオレンジと チコリタルティーボのサラダ

◎ 帆立ムースとヒラメのチリメンキャベツ包み

◎ 鴨ムネ肉のロースト シャスール風

◎ イチゴとチョコレートのタルト仕立て/コーヒー